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人を集める15の方法 ~全国の先進事例から~ 「交流と誘客による地域づくり」実践セミナー開催報告

4月 8, 2014

人を集める15の方法 ~全国の先進事例から~ 「交流と誘客による地域づくり」実践セミナー開催報告
平成26年2月20日(木)に岡山市勤労者福祉センターにて、
『人を集める15の方法 ~全国の先進事例から~ 「交流と誘客による地域づくり」実践セミナー』
を岡山県の主催で、NPO法人みんなの集落研究所が実施しました。
総勢15名の講師をお迎えしてのセミナーで、
137名(講師、スタッフ含めると160名)の方が参加して下さいました。
※各講師の方のプロフィール等は開催案内をご覧ください。 → 開催案内
■基調講演
最初の基調講演では「観光を通じた持続可能なまちづくり~地域総参加の魅力向上~」と題して、
株式会社玉の湯代表取締役の桑野和泉様にご講演頂きました。
現在由布院は温泉観光地として有名ですが、その魅力を地域全体でつくりあげていることをお話いただきました。行政とも協力して景観ルールを作成したり、また若い力を取り入れたり、観光以外の方も巻き込んで地域全体をつなげていっています。常に5年後、10年後を見据えた視点を持たれており、大変参考になりました。
基調講演桑野さん.JPG
基調講演の詳しい内容はこちらからご覧になれます。 → 「人を集める15の方法。」基調講演.pdf
14時25分から3つの分科会に分かれての事例発表およびディスカッションを行いました。
■分科会1「観光・誘客」
NPO法人吉備野工房ちみちの加藤せい子様にコーディネートして頂きました。
基調講演頂いた桑野様をはじめ、季譜の里 佐々木裕子様、八景 上塩浩子様と旅館をされている方が集まった分科会で、観光により魅力を発信する取り組みについてお話を頂きました。備前福岡の市圏地産地消推進協議会の大倉秀千代様からは中世の市を復活させて、それを起点として地域の魅力向上の取り組みについてお話いただきました。NPO法人吉備野工房ちみちの加藤様からは「一人一品」をキーワードに、一人ひとりの魅力を発揮し、いろんな人とつなぐ方法についてお話頂きました。
また会のはじまりと終わりに会場、講師含めて、「誘客」という言葉がどういった意味を持つのかそれぞれの持つイメージを書きだして、誘客という言葉を通じて、本当に目指すべき地域とは何かということをみんなで考えました。
[人を集めるポイント]
1.地域資源をつなぐ。
2.体験・実感を持ってもらう。
3.5年、10年を見据えて取り組む。
4.自分たちも楽しんでやる。
5.かっこいい大人になり、それを若い人に見てもらう。
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左上:左から桑野様、加藤様  右上:上塩様
左下:佐々木様        右下:大倉様
■分科会2「広報・プロモーション」
株式会社吉備人の山川隆之様にコーディネートして頂きました。
情報発信を中心としたテーマの分科会で、秋田県の佐々木賢範からは、県内外のクリエイターを巻き込んで出版しているフリーマガジンを紹介いただきました。地域の魅力を伝える方法として、また県内の人材を育てるという点でも参考になりました。
岡山県の小林章人様からは岡山県で現在行っている情報発信・PRの取り組みをお話いただきました。NPO法人 ENNOVA OKAYAMA石井範子様には個人で取り組んでいたフリーペーパーにからNPO法人としての取り組みも含めて、魅力発信の方法をお話頂きました。株式会社いちの河上直美様は、メディアやWeb、他団体との連携など情報を発信し続けるための工夫を教えて頂きました。
[人を集めるポイント]
1.地元の良いところをさらに深めた魅力を掘り起こす。再発見。(単なる情報提供ではなく)物語や人を紹介することにより「共感」を得る。
2.住んでいる人自身が楽しむ。
3.県外の人というような大括りではなく、個々の顔を想像して個々に伝えていく。
4.継続していくこと。
5.SNSの活用など、これからの新しい時代の広報について考えていく必要がある。
bunnkakai2.bmp
左上:左から佐々木様、山川様  右上:小林様
左下:河上様          右下:石井様
■分科会3「交流・移住」
かのさと体験観光協会の仲田芳人様にコーディネートして頂きました。
島根県隠岐郡海士町の青山富寿生様からは観光産業を中心として仕事をつくり、地域の持続性を高めていく取り組みについてお話頂きました。千葉県いすみ市の海老根良啓様からは移住者を巻き込んでの移住定住促進など先進的な取り組みを伺うことができ、岡山県内の地方自治体の方にとっても参考になる部分が多かったのではないかと思います。
また一般社団法人上山集楽の西口和雄様からは「独立」という力づよい言葉で地域づくりに取り組まれており、多くの参加者に印象に残った言葉としてあげられていました。株式会社美和リーフの千葉吉史様からも学生と農業をつなげ、学生が農業法人として生産から販売まで手がける先進的な事例としてお話頂きました。かのさと体験観光協会の仲田様からもツーリズムについて、メニュー、持続するための工夫などお話いただきました。
[人を集めるポイント]
1.一期一会
 すべてを投じて相手と相対する。
 それぞれの多様な状況・好みをすべて認める。
2.プロモーションの機会 追い風
  人口減の中、地域 まちをどう売り込むか → 行政の役割はその旗振り役
3.地域資源をどう認識して活かすか。
4.商い。あきのこない営み。出口や価格を決めて売っていく。
5.自立した自治 「独立」 これから先の地方は厳しい。それを乗り切るのは独立する気概があるか。
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左上:仲田様  右上:青山様
左下:海老根様 中央下:千葉様  右下:西口様
※分科会での事例発表頂いた内容およびディスカッションで出た内容は以下の資料にまとめています。
「人を集める15の方法。」分科会(要約).pdf
分科会ディスカッション.pdf
当日TV会議で3つの会場をつないで、各分科会で整理したポイントを共有するという試みを行いました。
この際、音声が聞き取りづらいなど課題もありましたが、よいチャレンジと評価頂きました。
以下、各分科会の内容を整理して、全体でのポイントを5つにまとめました。
[人を集めるポイント]
1. 地域の資源を知ってもらうためには、地域の個と外の人
  がつながるようにして、地域を体感してもらう。
2. 5年、10年後を見据えて取り組み、あきらめずに継続し
   ていくことが大切。
3. 地域で活動している自分たちが楽しむことで、地域の
   魅力を外の人に感じてもらい、同時に地域にいる若い
   人に、地域にはかっこいい大人がいることを見せる。
4. プロモーションも人。一部を引っ張り上げることで、周りも
   一緒に上がっていく効果をねらう。
5. 出口や価格を決めたうえで、地域の魅力をPRしていく。
「人を集める15の方法。」と題して開催しましたセミナーですが、
講師の方々みなさんが基調講演のタイトルにもあるように「地域総参加」で地域づくりに取り組んでおり、地域の魅力を高めるためには、地域の人をどれだけ巻き込んで、地域の未来を一緒に考えることができるか、ということが重要だと改めて学ばせて頂きました。
また本セミナーにより、参加者同士のネットワークもつくることができました。
こうしたネットワークを次につながるように、みんなの集落研究所としても
地域のために今後もよりいっそう取り組んで行きたいと思います。