集落による集落のためのシンクタンク

平成30年度小規模多機能自治推進ネットワーク会議 中国ブロック会議を共催させて頂きました。

1月 31, 2019

集落・組織の課題解決 備中県民局管内備前県民局管内美作県民局管内 おしらせささえあうまもる

 

 

さる1月24日(木)、岡山市勤労者福祉センターにて「小さな拠点推進NW会議 中国ブロック会議」を小さな拠点推進NW会議さんとの共催で開催させて頂きました。当日は約30名の方にご参加いただきました。

 

開会の後、弊法人代表の石原より、まず「みんなの集落研究所」について簡単にご紹介致しました。

続いて本日の趣旨が、雲南型の小規模多機能自治制度推進に係る3つのポイント「かね」「ひと」「ばしょ」の情報提供・共有を通じて、今後の制度推進上の検討点である「継続可能な財源の確保」「継続可能な人材の育成」「期待する機能と権限移譲」の解決に取り組んでいくものであることなどを、「地方創生推進交付金のあり方に関する検討会」中間取りまとめ(平成30年12月21日)の内容のご紹介を交えながらお話させて頂きました。

ここからは、その「かね」「ひと」「ばしょ」それぞれの情報提供概要についてご紹介します。

「制度導入にあたって活用出来る国からの交付金について」

小さな拠点推進NW会議で事務局をお務めでもある、雲南市地域振興課板持周治氏より、平成30年度の小規模多機能自治を促す施策調査結果の共有と、小規模多機能自治制度導入への活用が検討可能な補助金についての情報提供を頂きました。

総務省関係、内閣府関係、厚労省関係、農水省関係、国交省関係の内容など、それぞれの特徴・使い分けについて紹介いただきました。関連の物が多い中、また活用にあたっては、庁内の横の連携…例えば地域運営組織の活動支援で内容が重複する部分もある福祉系の課などとの連携を重視することが肝要であるとのことでした。

その他関連する関係府省庁の主な支援制度について財政支援制度、財政制度、税制措置、その他支援制度をご紹介いただきました。

「地域運営組織への地域担当職員の配置について」

岡山県内で早くから地域担当職員制度を導入している笠岡市の制度実施状況について、市協働のまちづくり課池田憲太郎氏より情報提供頂きました。

簡単に自己紹介を頂いた後、地理的状況、人口推移、発生した課題など笠岡市が小規模多機能自治の制度を推進した背景と経緯のお話を通じ、まちづくり協議会、交付金、地域担当職員、拠点施設の実施制度概要についてお話しいただきました。

その後地域運営組織(笠岡市ではまちづくり協議会)の活動状況の紹介と、地域担当職員のお話を頂きました。笠岡市での地域担当職員制度はその前身となったものがあり平成13年に笠岡諸島の「北木島」に、島おこし海援隊として市長直属の3名が配置されたこと、最初は「島民になれ!」の指示の下、求められたことにがむしゃらに取り組みながら、最適な協働の形の模索を経て今の形に落ち着いていったことなどをお話しいただきました。現在は24地区73名の市職員の方が、3年の任期で地域担当職員としてご活躍中とのこと(毎年15名程度入替え)。いろいろな相談が日々発生する中、地域の状況に合わせて果たすべき役割や対応を柔軟に変化させる「バランス感覚」が大切だと仰っていました。

 

「地域運営組織の活動における拠点整備について」

再度板持氏より情報提供をいただきました。

基本的な事項として、地域運営組織の活動拠点施設であることを条例で位置づけることの重要性、常設事務局の必要性、多機能化、4つの基本機能をもたせることなどが紹介されました。

また公共施設の管理方法として、指定管理が望ましいとした上で、住民自治による創意工夫を発揮できるように使用にかかるやり取りを工夫することが大切であるとのことでした。

それら制度設計上のポイントを踏まえ、雲南市の事例を、組織・拠点施設・常設事務局の制度設計、条例上の工夫、実際の施設の視点管理を受託しての活動状況の紹介などが行われました

 

また上記のほか人的支援の実施状況として、地域担当職員の活動類型が「兼任型」「専任型」「専念型」で分けられ、その支援のあり方として「専念型は初期段階のみとする必要があるが、兼任型、専任型、のいずれが良いかは一長一短あり一概に言えない」こと。「定期的に情報共有する場を設け、共に考え構築すると良い。関係部署も交えて行う」こと。「初期段階はしっかりと入りこみ、巡航段階になると『窓口的機能』と『ささえ・うながす役割』に変化したほうが良い。地域の進度によってスタンスが異なる」こと。を挙げられました。

事例紹介「美咲町横断チーム作り」

続いて弊法人首席研究員の阿部より、制度導入の支援に係る事例として美咲町での取り組みを紹介させて頂きました。縮小する街の規模を認識し、地域の運営(財源、協働など)の仕方と、役場の支援方法を考えることを趣旨とするもので、H32の制度施行を目指し進められています。庁内を横断した会議、情報交換会、課題共有WSを重ね「仕組み/組織/拠点お金/支援」の論点整理を行い、今後の進め方の検討を行う、という流れで進んでいます。

 

参加者からの質問

休憩を挟んで、スタッフがファシリテーターに入りながら行われた共有・質疑書き出しWSを通じて、下記のようなやり取りが行われました。

Q.交付金の財源は?

→A.一般財源のみ。雲南は+過疎債

 

Q.指定管理実績の評価、金銭以外のインセンティブは?

→A. 施設の管理についてモニタリング(運営、苦情対策)している。それで良い。収入がでた時のインセンティブのほうが重要。

 

Q.他部署との協働のコツは?

→A.接点を増やす。地域との接点がある案件がある部署はどんどん巻き込んでいく。すんなりいかない場合は理屈をつける。協議案件がある際に説明に呼んで巻き込む。保健師等も。一緒の立場で関わるクセをつける。定期的な協議の場を持つ

Q.地域マネージャー(地域で雇用する職員・事務局員)の選び方は?

→A.元公民館主事など地域の主婦が中心。最初は配置のための補助金を出し、各地で配置をした。特別な能力やスキルは必要ない。サラリーマン的でなく一定の熱意がある人。メンター(伴走支援)は地域担当職員やまちづくり課。個人ではなく組織として対応できるようにする。

 

Q.地域担当職員の制度を導入する際の職員への説明はどのように?

→A.説明を5回行い、78%が参加。Q&Aを作成し説明を行い、追加があれば回答しながら合意形成を行っていった。また導入(担当)する地域への説明をしっかり行った(事務員ではない、ということ)する

 

Q.地域担当職員の活動の際の地域との距離感は?

→A.職員からの相談をひとつひとつ受けながら、バランスを取れるよう対応を支援し、励ました。

 

その他ここでご紹介できないくらいたくさんの質疑応答が行われ、その結果を共有して閉会となりました。

 

その後回収させていただいたアンケートの一部をご紹介します

◯満足度の理由(感想)

・人、金、場所についていろいろと参考になりました。

・地域担当職員の話がとても参考になりました。

・勉強不足であったので、市のあり方について再認識することができた

◯印象に残った言葉

・福祉関係は一体的に取り組んでいくことが効果的

・バランス感覚

・他部署との連携のはかり方 →他部書を巻き込んで地域の支援を一緒に考えるクセをつける

 

 

 

 

 

今後もみんなの集落研究所では、これからの中山間地のあり方を考える上で大切な小規模多機能自治の制度づくり、地域運営組織の制度づくりをお手伝いさせて頂ければと存じます。

ご登壇いただいた板持様、池田様。またご参加いただいた皆様、この度は誠にありがとうございました。