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空き家再生のスペシャリストによる講演会のお知らせです!

9月 19, 2019

地域を支える人材の支援・育成集落・組織の課題解決 岡山市県外 おしらせささえあう

10月5日(土) 空き家再生の取り組みの優良事例として全国的にも知られる、お隣広島県尾道市に拠点を構える認定NPO法人尾道空き家再生プロジェクト(以下空きP)の代表理事、豊田雅子さんを講師にお迎えして、「空き家を生かしたまちづくり」をテーマにご講演をいただきます。

 

かつては北前船の寄港地として繁栄を極めた尾道。地形的制約の中で町が拡大したことから、南は尾道水道、北は尾道三山のふもと、とくにお寺や神社の境内ギリギリまで人家が発達したことで、路地や坂道が複雑に配された「坂のまち」としても知られています。また、それら数々のお寺や神社が現代まで守られ、その情景から映画・アニメの舞台として重用される「芸術文化のまち」でもあります。

一方で、その独特の地理的条件故の生活の不便さなどから、長期にわたり住む人がいなくなった空家等が増加し、十分に手入れされないまま放置されています。尾道の歴史と文化が育んだ固有の町並みや建物を色濃く残す中心部、山手地区をはじめ、尾道駅から2キロ圏内では、500件の空き家が確認されるなど、その存在と増加が問題視されています。

空きP代表の豊田さんは、かつて大手旅行代理店の添乗員としてヨーロッパの様々なまちを訪問されていました。世界的に有名なの歴史的街並みの魅力に触れた豊田さんは、故郷尾道の町並みの魅力を再確認。その後退職され帰郷された際に、空き家増加に伴う再開発等で故郷の原風景が失われつつあることに危機感を覚えました。「1軒でもいいから自分で空き家を購入し、尾道の魅力を次の世代に残していこう」と考え、空き家を探して6年目に出会ったのが「ガウディハウス」と呼ばれる建物でした。鼻血がでるほどその建物に魅了された豊田さんは一念発起。その空き家を購入し修復に取り掛かり、その様子をブログで発信。その取組に共感した方々20名程度で翌月には任意団体として尾道空家再生プロジェクトが誕生しました。2007年のことです。

約1年後の2008年6月にはNPO法人化され、翌2009年10月からは尾道市の空き家バンクの運営を受託。移住定住支援の取り組みも本格化します。また、空家の再生も、建築家や職人さんの力を借りながら技術を学びつつ、活用方法の企画・提案からデザイン、そして施工まで空きPメンバー主導で進めました。

空き家再生を通じた尾道の魅力の再発見と、人のつながりを生み出していくことが目的である空きPの取り組みは、再生に関わる様々な取り組みがイベントやワークショップとして展開され、「尾道建築塾」「尾道空き家談義」「現地でチャリティ蚤の市」「尾道まちづくり発表会」といった、関心がある人が自由に参加できる仕組みとなっていきます。

その結果、移住定住支援の成果としては2007年から10年間で、空き家バンクの空き家提供数は約3倍に、150人を超える移住(大半が20〜30代)、その他多くの成果が出ています。イベント開催や空き家再生を通じての交流人口増加の成果に至っては、計りしれないほどものが生まれていおり、その成果は国交省のサイトや配布資料に優良事例として紹介されています。そうして全国的に注目を集めるまでに至った尾道空家再生PJの取り組みは、舞台も尾道市街地のみならず、島しょ部や中山間地にも広がっています。現在も大型の空家の再生、登録有形文化財のクラウドファンディング等活用による資金調達、行政やボランティアと協働での再生の達成などなど、ここには書ききれない程に絶えず新たな展開が起きています。

 一軒一軒の空き家と向き合い、仲間と知恵を出し合い、手を動かし汗を流して再生することで、たくさんの関わりしろをつくり、協力者を引きつけてきた尾道空家再生PJの取り組み、岡山でじっくり伺えるチャンスですのでどうぞお聴き逃し無く!

【参考サイト】

 尾道空き家再生プロジェクト FBページ

 尾道空き家再生プロジェクト HP

 豊田さん インタビュー記事 「まず現地に来てください」100軒の空き家再生を実現した移住サポートの「現場主義」

会場は岡山駅から徒歩10分程度、TKP岡山会議室、参加費無料で開催
します。詳細は以下をご覧ください!

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地域おこしスペシャリスト講演会
『空き家を活かす ~空き家再生を通じたまちづくり~』
講師:NPO法人尾道空き家再生プロジェクト 代表理事 豊田 雅子(とよた まさこ)氏
日 時:2019年10月5日 土曜日 13時30分~15時30分
場 所:TKP 岡山会議室2F ホール2A(北区磨屋町1-6 岡山磨屋町ビル)
人 数:先着100人 参加は無料です。※事前に申し込みをしていただく必要があります。
申込み方法:10月4日金曜日までにチラシ裏面に必要事項をご記入のうえ、FAXでお送りいただくか、同内容を記載いただき、Eメールにてお申し込みください。

申し込み先:地域活力創出担い手育成塾運営事務局(株式会社ビザビ)
FAX086-234-9532 E-mail:chiikikatsuryoku@vis-a-vis.co.jp

問い合わせ先:地域活力創出担い手育成塾運営事務局(株式会社ビザビ内

担当:小松)電話 086-224-7171(平日9:30-18:30)